どうも。くれとむです。
本記事では、ほぼ未経験者がAWS認定sysOpsアドミニストレーター アソシエイト(SOA)に合格した方法をご紹介します。
SOAを取得したときは、1ヶ月くらいだけAWSの構成設計を実施したくらいです。
また1回目の試験には不合格をしています。
(不合格だった時のスコアは690点でした。)
SOAの合格点は720点で、問題数が65問(選択式55問+試験ラボ2シナリオ)です。
なので単純計算だと2問ほど足りなかったことになります。
しかしまあ、不合格が発覚した直後にすぐ再試験の予約して、
2度目の受験で合格することができました。
(ちなみに試験から2週間開けなけらば再受験ができません。)
- 勉強期間:2ヶ月半(45時間ほど)
- 資格取得日:2022年11月19日
(1度目:不合格、2度目:合格) - 資格取得時点でのAWS実務経験:AWS構成検討を1ヶ月ほど実施
- 対策:参考書、Udemy教材、AWS WEB問題集、AWS Blackbeltの活用
- IT系の保有資格:AWS認定(CPP、SAA、DVA、SOA)、基本情報技術者
- 経歴:2年目のシステムエンジニア
本記事では、SOAの試験概要や試験範囲、僕が実施した試験対策についてご紹介します。
これからSOA取得を目指す方にとって参考になれば幸いです。
Contents
sysOpsアドミニストレーター アソシエイト(SOA)とは?
試験の公式ページでは、以下のコメントが掲載されていました。
AWS Certified SysOps Administrator – Associate 試験は、受験者が AWS クラウド環境をサポートするチーム内で貢献し、「即戦力」になるための経験とスキルを持っていることを実証します。この資格の取得に成功した受験者は、AWS フットプリントを導入している組織に迅速に参加し、さまざまなコンピューティングワークロードのサポートにおいて 1~2 年の経験をお持ちの方を想定したタスクをこなすことができるはずです」
Justin Raines 氏
シニアエンタープライズアーキテクト、CTAC
これからAWS試験を受ける方は、以下の順番で試験を受けることをオススメします。
CCP → SAA → DVA → SAO
CCP:クラウドプラクティショナー
SAA:ソリューションアーキテクト アソシエイト
DVA:デベロッパー アソシエイト
SAO:SysOpsアドミニストレーター アソシエイト
まだSAAとDVAを取得していない方は、まずはそれらの資格取得を目指すと良いでしょう。
以下の記事では、SAAとDVA合格するための対策法などまとめています。
ぜひ参考にしてみてください。
試験概要
- レベル: アソシエイト
- 時間: 180 分
- 受験料: 20,000円(2024/4/1から適用)
- 形式: 選択式問題(55問) + 試験ラボ(2シナリオ)
- テスト方法: Pearson VUE を通じたテストセンター
試験時間は180分で、SAA,DVAよりも50分長いです。
問題は選択式が55問で、試験ラボが2シナリオ出題されます。
試験ラボは、仮想的なマネージメントコンソール上で実際にAWSのサービス構築を構築します。
SAA、DVAには試験ラボのような問題はないので、AWSサービスを実際に使ったことがなくても試験合格ができました。
しかしSOAに合格するためにはこの試験ラボの試験に備えてマネージメントコンソールの操作にある程度は慣れておく必要があります。
ただ試験ラボの問題自体はそれほど難しくないので、操作方法をざっくりと把握しておけば試験合格には十分だと感じました。
AWSサービスを実際に使ったことがない方は、以下で無料アカウントを作成して実際にサービスを構築してみると良いでしょう。
AWS クラウド無料利用枠
最初の登録から1年間は無料利用枠としてサービスを利用することができます。
EC2、S3、EBSなどサービスをお試しで起動しても無料利用枠の範囲内であれば利用料金がかかりません。
なので試験に向けた練習も気軽に行うことができます。
試験範囲
AWS公式サイトのsysOpsアドミニストレーター アソシエイト試験範囲から、ポイントを抜粋します。
試験前に、以下をお持ちであることをお勧めします。
- AWS 上でのワークロードのデプロイ、管理、そしてオペレーション、およびセキュリティコントロールとコンプライアンス要件の実装のハンズオン経験
→VPC、S3、Amazon EventBridge、AutoScallingなどを構築方法を理解しておく。 - AWS マネジメントコンソールおよび AWS コマンドラインインターフェイス (CLI) の使用に精通していること。
→実際にマネージメントコンソールを使って、各種サービス構築(VPC、S3、CloudWatch、SQS、SNSなど)を自身で起動してみることをおすすめ。 - AWS Well-Architected Framework、および AWS のネットワークとセキュリティサービスを理解していること
→CloudWatch Logs、CloudTrailがどのような種類のログをどこから収集しているのか。どのような用途で使われるのか理解しておく。などが重要
SOAの詳細な試験範囲は、AWS 認定 SysOps アドミニストレーター – アソシエイト (SOA-C02) 試験ガイドに記載されています。
SOAの難易度は高い?
SOAは全部で11種類あるAWSの公式認定試験の1つで、難易度は中くらいです。
ただ他のアソシエイト試験に比べて難易度が高いと感じました。
感覚的な難易度で言うと、SOA > SAA > DVA の順番で難しかったです。
SOAの試験が難しいと感じた理由は以下2つです。
- 模擬問題集(Udemy問題集、AWS WEB問題集)からの類似問題が少なかった
- 試験ラボは、スコアが出るまで正解したかどうか確信が持てなかった
模擬問題集(Udemy問題集、AWS WEB問題集)からの類似問題が少ない
SOAの試験問題は、Udemy模擬問題集とWEB問題集からの類似問題が少なかったです。
他のアソシエイト試験では、模擬問題と類似している問題が本番でも多かったので、サービス概要や仕組みをうろ覚えでも、模擬試験の問題さえ暗記しておけば合格点が取りやすかったです。
それに比べてSOAは、試験本番での初見問題が多いという印象でした。
なのでSOAに確実に合格するためには、参考書、AWS サービス別資料、公式ドキュメントから各サービスの概要をしっかりと把握しておく必要があると感じました。
試験ラボは、スコアが出るまで正解したかどうか確信が持てなかった
試験ラボに関しては、問題自体はそれほど難しわけではないと思います。
構築手順が問題文に詳しく記載されているので、構築方法を完全に理解していなくても、問題文に沿って進めればなんとなく進められるようになっています。
しかし正解したつもりでも、本当は不正解だった。ということも起こりうると感じました。
実際に僕が1度目の試験ラボを解き終わった時は、「全部正解してるに違いない!」と確信を持っていました。
しかしいざ蓋を開けてみれば、結果は不合格。
試験ラボのスコアは自動判定なので、どのような観点で採点(減点)されるか分かりません。
またレポートにも正答率が記載されません。
なのでいまだに正解していたかどうかは分からないままです笑
試験ラボは”採点された項目の%”が「該当なし」となっています。
他の方のスコアレポートを見ても同じようになっているようでした。
なので実際にはちゃんと採点はされているはずなので、もし上記のようなスコアレポートが帰ってきても不安に思う必要はありません。
SOAで対策したこと
SOAでは、以下の試験勉強を実施しました。
- SOAの参考書を読む
- Udemy教材で試験範囲を網羅
(試験範囲の講座は英語のみ) - AWS WEB問題集を解く
- AWS サービス別資料の活用
SOAの参考書を読む
以下の参考書で、SOAの試験範囲の各サービス概要をひと通り学ことができます。
SOAの試験を受ける直前に試験範囲を見返したい時や自身が苦手なポイントに絞って学習できるので便利です。
付箋を貼ったりパラパラっとめくって学習できるので紙ベースの参考書を利用することをおすすめします。
- SOAの出題範囲を体系的に学ぶことができる
- Udemy模擬問題集やWEB問題集と併せると効果的
- 紙ベースの購入がオススメ
(付箋で視覚的に苦手ポイントが見えやすい、模擬問題の答え合わせがしやすい。)
Udemy教材で試験範囲を網羅
Udemyで以下の教材を活用しました。
Udemyは頻繁にセールを行なっており、1,500円〜2,000円で講座視聴が可能なので、セールのタイミングを狙って購入することをオススメします。
SOAの出題範囲となっている各サービス概要をハンズオンとともに体系的に理解できる講座です。
2022.11.23時点では、日本語版の教材が存在しませんでした。
ただ講座で使用されているスライドは図が非常に多く、ハンズオンでも画面ベースで説明してくれるので、英語が分からなくても何となく言っていることは伝わりやすい動画構成となっています。
英語に苦手意識があまりない方は受講してみると良いと思います。
- SOAの講座は英語版のみ
- 難易度が高めの模擬問題で実力を高めることができる
- セール中に購入すれば、1500円ほどで購入可能
AWS WEB問題集を解く
AWS WEB問題集というサイトでは、SOAの模擬問題を680問以上解くことができます
他のアソシエイト試験と比べると、やや類似問題は少ないと感じました。
しかし各問題の解説なども丁寧に記載されているので、試験合格のための事前学習には欠かせないと思います。単純にどのサイトよりも問題数が多いのも魅力的です。
料金プランは、ベーシック(4,480円)とプロフェッショナル(5,480円)の2種類が存在します(90日間)。
アソシエイトレベルのAWS認定(SAA、DVA、SOA)の問題はベーシックで利用することができるので、SOAの資格取得を目指す方はベーシックプランに加入すればOKです。
- SOAの模擬問題は680問以上
- 全ての問題を解くためには、有料プランへの加入が必要
(アソシエイト試験問題は、ベーシックプランで利用可能)
AWS サービス別資料
AWSの公式サイトで紹介されている資料なので、最新情報をキャッチすることができます。
資料自体も画像が多めで分かりやすいものが多いです。
SOAの範囲であれば、などの資料を重点的に見ておくと良いでしょう。
最新情報が反映されていることや各種サービスの概要が網羅されていることに加えて、資料自体が見やすいのでおすすめです。
- AWSの公式資料なので、最新情報を得ることができる
- サービスごとに資料をまとめられているため、欲しい情報をピンポイントで得ることができる
- 資料が見やすい
SOAを取得すると何が良いの?
SOAの資格取得をすることでどんな良いことがあるのかをまとめます。
運用面でのAWS知識を身につけることができる
SOAは「CloudWatch」や「CloudTrail」などログ管理に関する問題が多く出題されます。
試験勉強を進める中で保守・運用面でAWSをどのように活用するかの知識を深めることができます。
AWSに関する知見を証明できる
SOAを取得することで、AWSに関する知見を証明することができます。
SOAがソリューションアーキテクト アソシエイト(SAA)よりも取得している人が少なく、またその問題もSAAからさらに深い内容が問われるものとなっています。
SOAの資格取得はAWSに関してより深い知識を持っている人なんだという判断材料になりやすいです。
また社内でのAWS関係の業務に携わりたいと考えている方であれば、資格を取得してAWSの知見をアピールすることで、AWS関係の業務にアサインしてもらいやすくなるというメリットもあります。
AWSの知識を持っている人はあまり多くないので、資格取得を通じてアピールしやすいです。
実際に僕もAWS資格が功を奏して、社内システムのサーバークラウド化業務にアサインしてもらえました。
転職に有効
AWSの資格を取得することで、転職活動をする際に企業からのスカウトや転職エージェントからの企業紹介をしてもらいやすくなります。
AWS認定資格を複数個保持することによって、企業にAWS関係の知識を持っていることや新技術に対する学習意欲を示す材料になります。
もし転職時点でインフラやAWSが未経験であったとしても、ポテンシャル採用という枠で雇ってもらいやすくもなるそうです。
クラウド関係のインフラエンジニアを目指して転職・キャリアアップを図っているという方は取得しておいて損はないでしょう。
僕自身も最近、転職活動を始めましたが、AWS関係の資格から繋がった企業スカウトや、転職エージェントからのおすすめ求人などもあったので、資格取得しておいて良かったと感じました。
まとめ
冒頭でもお話ししましたが、僕はSOAの試験にいちど落ちています。
その時のスコアは690点でした。
SOAは他のアソシエイト試験と比べても、少し難易度が高めだと感じました。
参考書や公式のAWSサービス資料から各サービスの概要を理解し、マネージメントコンソールを実際に触ってその操作方法に慣れておく必要があります。
ちなみに僕がSOAを取得した時点では、AWSの実務経験はほぼありませんでした。
(社内で定められた標準に沿ってAWS構成を設計する業務を2週間ほど実施したくらいです。)
それでも試験には合格できたので、未経験であっても試験合格は可能だと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
本記事がSOAの資格取得を目指す方の参考になれば幸いです。
落ちたくせに、次は受かるだろうという謎の自信がありました。
落ちた原因もろくに分析せず自信だけはある楽観的な気持ちが試験不合格を招いたのは言うまでもありません。