DASは2024年4月8日に廃止されます。
2024 年に新たに AWS Certified Data Engineer – Associate (DEA) を開始されるそうです。
どうも。くれとむです。
2023年8月18日にAWS Certified Data Analytics – Specialty(DAS-C01)にスコア842で合格しました。
本記事では、DASの試験概要と合格するための勉強時間、試験対策などをお伝えします。
これから試験を受ける方の参考になれば幸いです。
- 受験区分:DAS-C01
- 勉強期間:1週間(約25時間)
- 試験対策:参考書、Udemy教材、AWS WEB問題集、AWS Blackbelt、ChatGPT
- IT系の保有資格:AWS認定(CPP、SAA、DVA、SOA、SAP、DOP、ANS、SCS、MLS、DAS(New!))、基本情報技術者
- 経歴:SE 3年目
- AWS使用歴:システム構成検討、環境構築を6ヶ月ほど
Contents
AWS Certified Data Analytics – Specialtyとは?
試験概要
AWS Certified Data Analytics – Specialty は、AWS のサービスを活用した分析ソリューションの設計、構築、セキュリティ強化、保守に関する経験と専門知識を持つ人を対象としています
AWS Certified Data Analytics – Specialtyサイトより
DASは、Kinesis、QuickSight、Athena、Glue、EMR、Redshiftなどデータ分析に関するサービス内容を問われる試験です。
Web問題集や模擬問題からの類似問題も割と出てくるので、試験に合格するためには、「模擬問題をたくさん解く → 分からないところを調べる」という対策手順をお勧めします。
- レベル: 専門知識
- 時間: 180 分
- コスト: 33,000円
- 形式: 選択式問題(65問)
- テスト方法: Pearson VUE を通じたテストセンターまたはオンライン監督付き試験
試験時間は180分もありますが、実際に僕がDAS試験を受けたときは、見直し含めて1時間半くらいで終わりました。
時間には余裕を持って問題を解くことができる試験だと思います。
試験範囲
以下のAWS公式サイトのDAS試験範囲から、ポイントを抜粋します。
AWS Certified Data Analytics – Specialty (DAS-C01) 試験ガイド
まず各分野のパーセンテージは以下のようになっています。
第1分野 | 収集 | 18% |
第2分野 | ストレージとデータ管理 | 22% |
第3分野 | 処理 | 24% |
第4分野 | 分析と可視化 | 18% |
第5分野 | セキュリティ | 18% |
公式の試験ガイドに記載された推奨要件はこちらです。
- 一般的なデータ分析テクノロジー分野における 5 年間の経験
→5年間の業務要件がなくても試験を受験することが可能です。 - AWS のサービスを使用して分析ソリューションを設計、構築、保護、および保守する 2 年間の実践的な経験および専門知識
→実務的な経験はなくても良いですが、Kinesis、Glue、EMRなどのAWSのサービスを利用したデータ分析方法を試験前に学習しておくことが大事です。 - AWS データ分析サービスを定義し、それらが相互に統合する方法を理解する能力
→Kinesisと他サービスを連携させたデータストリーム機能(Kinesis FirehoseからS3にPaquet形式に変換してからデータを格納するなど。) - 収集、保管、処理、視覚化のデータライフサイクルに AWS データ分析サービスがどのように適しているかを説明する能力
→リアルタイム可視化にはAmazon OpenSearch、ノンリアルタイム可視化で豊富なダッシュボードを利用する場合はAmazon QuickSightなど。
DASの試験では、特にデータストリーミング処理サービスであるEMRやKinesisに関する問題がたくさん出てくるという印象です。
Kinesis(Streams, Firehose, Analytics, Video Streams)と他サービスのデータ連携(Athena,Lambdaなど)は、DAS試験における重要項目なので、必ず抑えておきましょう。
DASの難易度は?
試験の難易度は、易しい方だと思います。
実際に受験してみて感じた難易度は、SAP=ANS > MLS > DOP > DAS > SCS >PAS > DBS > SOA > SAA > DVA > CLFという感じでした。
ただ、普段データ分析の業務に携わっていない人にとっては聞きなれない用語も多いため、最初は試験勉強に苦戦するかもしれません。
僕自身も最初は問題文の意味すら理解できず、「あれ?他の試験よりも問題むずくね?」と思いました。
ただ試験範囲のサービスや問題のパターン自体はそれほど多くないので、何度もWeb問題集を見ているうちに重要ポイントが掴めてくると思います!
なおDASの試験で非常に重要なサービスであるAmazon EMR(Elastic MapReduce)は、AWS上でHadoopエコシステムのコンポーネント(Hadoop、Hive、Sparkなど)を簡単に起動、運用するためのマネージドサービスです。
まずは前提として、”Hadoopエコシステム”について知識を蓄えておくと、DASの問題文が大分理解しやすくなると思います。
大量のデータを分散ストレージと計算環境で効率的に処理するための一連のオープンソースプロジェクトのコレクションを指す。
⚪︎コンポーネント
DASの勉強時間は?
DASの学習に使った時間は 25時間 でした。
スマホアプリで勉強時間を測っていました。
他のAWS試験と比べるとだいぶ短めの勉強時間となりました。
DASの前に、Machine Learning – Specialty(MLS-C01)を受験したので、その前提知識が活かせたことも勉強時間を短くできた要因だと思います。
他の方の合格記を見ると、MLSを受ける前にDASを受験している人が多い印象です。
僕自身はどちらを先に受けても良いと思いますが、MLSの方が試験範囲が広く(一般的な機械学習の知識も求められる)、覚える内容も多いため、DASを最初に受けて、MLSの試験勉強を少しでも楽にするのは確かに良い手だなと思います。
勉強時間の配分に関してはおおよそ以下のような感じです。
他のAWS試験ではUdemyの受講に多くの時間を費やしましたが、DASではWeb問題集を解くのにほとんどの時間を使いました。
学習教材 | 勉強時間の配分 |
Udemy(講義) | 4時間 |
Udemy(問題集) | 2時間 |
Web問題集 | 13時間 |
参考書 | 3時間 |
メモ帳整理&確認 | 1時間 |
BlackBelt | 2時間 |
合計 | 25時間 |
DASの勉強方法
- Tech StockのWEB問題集を解く
- Udemy教材を活用
(英語版のみ) - BlackBeltの動画と資料を見る
- DASの参考書を読む
- ChatGPTを活用
Tech StockのWEB問題集を解く
Tech StockのWeb問題集は、効率的にAWS試験に合格するためには必須と言っても過言ではありません!!
試験合格という点に着目するのであれば、最も効率的な勉強方法です。
実際の試験でも、Web問題集と同じような問題が結構出ました。
ちなみに、DASの模擬問題は300問以上解くことができます。
DASを含めた専門知識の問題はプロフェッショナルプランに加入することで解くことができます。
4,580円(税込)で90日間の利用が可能です(2023.8.18時点の料金)。
間違えた問題のみ表示する機能もあるので、効率的に学習することが可能です。
僕の場合は、まず問題を2周してから、3周目は間違えた問題のみ表示して、大方9割くらい解けるようになってから試験に臨むようにしています。
- DASの模擬問題は 300問以上
- プロフェッショナルプラン加入が必要
Udemy教材を活用
DASの学習にあたっては、以下2つの教材(サービス概要教材と問題集)を購入しました。
なおUdemyは月に2,3度セールがあり、その時期は2,000円ほどで購入可能なので、セールのタイミングを狙って購入することをオススメします。
DASで出題される各サービス概要を網羅的に学ぶことができる講座です。
こちらは英語教材です(日本語字幕[自動]はあります。)
スライドの内容を読み上げているだけの内容も多く感じましたので、オススメ度は星5つ中3つです(★★★☆☆)
ChatGPTと併用して、教材で出てきた用語を調べつつ知識を身に付けていくという勉強方法がオススメですが、教材を使わずにBlackBeltや公式ドキュメントから情報収集するだけでもDAS試験は合格可能だと思います。
この教材では、DAS-C01の模擬問題を75問解くことができます。
こちらの教材も英語の問題集ですが、Chromeの日本語翻訳機能を使えば、
日本語で問題を解いて解説を見ることができるので、学習に支障はないと思います。
- UdemyのDAS対策講座は英語版のみ(日本語の自動字幕はあり)
(出題範囲のサービスの重要ポイントが網羅されているので、英語に苦手意識ない方にはオススメだが、必須ではないと思う。) - 問題集は英語だが、Chromeで日本語翻訳をすれば特に問題なし。
- セール中に購入すれば、2,000円ほどで購入可能。
BlackBeltの動画と資料を見る
Youtubeに投稿されているBlackBeltの動画を見ることもおすすめします。
各サービスごとに大体50分くらい動画で要点が分かりやすくまとめられています。
(通常速度だと時間がかかりすぎるので、1.5倍速にして動画視聴しました。)
- Amazon Redshift Overview【AWS Black Belt】
- Amazon Redshift運用管理【AWS Black Belt】
- AWS Lake Formation
- Amazon QuickSight アップデート
- Amazon EMR
DAS学習においては、あまり多くのBlackBelt動画は見ていません。
まずWeb問題集を解いてみて、理解できなかったサービスの動画および資料だけを重点的に見ました。(Redshiftのノードとスライスの関係など。)
BackBeltの動画に使われている資料は以下のリンク先から確認することができるので、
こちらの資料を使うことで、苦手分野に絞って効率的に学習できます。
AWS サービス別資料
DASの参考書を読む
『要点整理から攻略する『AWS認定 データ分析-専門知識』という参考書を読みました。
DASの試験範囲のサービス概要が分かりやすくまとめられてます。
私自身、この参考書のおかげでOpenSearchやLakeFormationなど、Web問題集で理解できなかったサービスの仕組みが理解できました。
ちなみに、こちらは2023/6/26に発売されたばかりの比較的新しい参考書となります。
そもそも、データ分析試験に特化した日本語の参考書はほぼないので、とりあえずこの参考書を持っておいて損はないと思います!
データ分析に携わっていない人だと、そもそも用語が難しく、書籍の内容があまり入ってこないかもしれないので、学習順序としては、Web問題集やBlackBeltで前提知識を蓄えてから、最後の書籍で網羅的にサービス内容を理解するために使うことをお勧めします。
ChatGPTを活用する
もはや全ての試験に共通する勉強方法ですが、ChatGPTに分からないことを聞くという勉強方法が非常にお勧めです。
ChatGPGに聞けば、知りたいこと口語ベースで的確に教えてくれます。
2021年までの情報しかないのと誤った情報が返ってくることがあるのが難点ですが、Google検索するのが難しい質問にも返答してくれます。
例えば、以下のような質問と回答内容です。
Kinesis StreamsからKinesis Analyticsに直接連携することはできますか?
はい、Kinesis StreamsからKinesis Analyticsに直接連携することができます。
Amazon Kinesis Analyticsは、リアルタイムのデータをSQLで分析するサービスです。Kinesis Analyticsを使用すると、Kinesis StreamsやKinesis Firehoseからストリーミングデータを直接取り込み、リアルタイムのクエリや分析を実行することができます。
連携のステップは以下の通りです:
・・・
- 口語ベースで質問できる
- Google検索で情報を探す手間が省け、時短になる
まとめ
DASの試験勉強を通じて、AWSにおけるデータ分析サービスを体系的に学ぶことができました。
また、一般的なデータ分析用語(データレイク、ORC,Parquetなどの列指向データ形式、データウェアハウス、データ分析サービス(Hadoop、Sparkなど))も学ぶことができました。
昨今のDXブームにおいて、ビジネスに機械学習を取り込むことはもはやマストの考え方となっています。
機械学習に用いるための大量のデータをどのように処理すれば良いのか学ぶことで、ITエンジニアとしてのスキル向上に繋げることができそうです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事がこれからDASを受験する人にとって、少しでも参考になれば幸いです。
ではでは。
他の方の合格記を読んだところ、DASの難易度はそこまで高くなく、勉強時間もそれほど多く取らなくても良さそうだったので、お盆休みを利用して1週間で25時間ほどの勉強時間で受験しました。